【植物の生理】根っこの話

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ホウレンソウ、収穫してます。

そしてよく食べるようになりました。

ホウレンソウを収穫しているとどうしても立派な根っこに目がいってしまいます。

これまでねぎを栽培していたので、太い立派な根っこは見ていて頼もしいですね。

根っこのはなし

ホウレンソウに限らずですが、葉物野菜を栽培しているので、生育期間が短くて収穫の時期になるので、発芽を早めることと、発根と根の発育を速やかに行うように圃場条件の準備、つまり畑の種まきの準備が大事です。ということで、今日は植物の根の生理について。

 根は地中に合って作物体を支え、養分や水分を吸収する機能を持っている器官で、

受精した胚珠から胚が形成されるさいに、すでに根の形成が始まっている。

そして種子が給水して発芽とともに発根してくる。

引用元:香川彰著 「高品質ホウレンソウの栽培生理」26頁

種の中ですでに根っこの原型はできているということだそうです。

びっくりですね。だから芽が出る前から根っこが生えてくるんですね。

根っこの量と葉っぱと茎の量は同じくらい

さらにさらに調べると、根っこのチカラはたくさんあります。

たとえば植物は地上部と地下部は同じくらいの量があるという話。

その詳しいことを調べてみました。

手元の資料によると、

 自然界に存在する植物では、地下部(根系)は少なくとも地上部と同じくらいの大きさなのである。ハウス栽培の作物の根系はこれと異なり、非常少ない根量になる。なぜハウス内では少ない根量で生育しているのだろうか?それは、生産者がすべて至れり突くセリでおぜん立てしているからである。

根の主な機能は、養水分の吸収と植物体を物理的に支えることである。また、根はホルモンの生産や、数種の植物では同化産物を蓄える働きをしている。

引用元:農文協 環境成魚のための植物生理 79頁

野生の植物は地上部と地下部は同じくらい。

つまり、私たちが見ている雑草や木は本来の姿の半分しか見えていないということになります。

何で植物はそんなに根っこくを広く深く延ばす必要があるのでしょうか?

 ハウス内の良い環境で育った植物は、十分な養水分を得ている。一方で、自然環境で育った植物は、大量の土を探って、それらを得る必要がある。根の近くの土が保持する養水分はすぐに吸収し尽くされてしまい、周辺からの移入も非常にゆっくりである。したがって、根は自身で養水分のあるほかの場所を探さなければならない。根は伸びていき、地面を占有し、新しい多くの根端を形成する。これが水の吸収にも重要である。

引用元:農文協 環境成魚のための植物生理 79頁

まとめ

植物の根の生理。

今日のところをまとめると

植物の根の生理 11/27

根は地中に合って作物体を支え、養分や水分を吸収する機能を持っている器官
●受精した胚珠から胚が形成されるさいに、すでに根の形成が始まっている。
そして種子が給水して発芽とともに発根してくる。
自然界に存在する植物では、地下部(根系)は少なくとも地上部と同じくらいの大きさなのである。
自然環境で育った植物は、大量の土を探って、それらを得る必要がある。根の近くの土が保持する養水分はすぐに吸収し尽くされてしまい、周辺からの移入も非常にゆっくりである。したがって、根は自身で養水分のあるほかの場所を探さなければならない。

今日のところはこのあたりまでで。