高原クレソンの状況
猛暑続く日本列島ですが、
高原のクレソンは現在も成長を続けています。
こちらが最近の高原クレソンの様子です。
クレソンンの鮮やかな緑の葉っぱがキレイですね!
クレソンが好きな水はなに?
新聞を読んでいると、硬水と軟水の違いについて取り上げてあるのを目にしました。
硬水のある所は日本酒が有名だったりするよねー
と思いながら読んでいると、引っ掛かる言葉がありました。
引用しますね。
先生 日本は島国で地形がけわしく、水がすぐに流れていってしまうのに対し、ヨーロッパは広い大陸だし、カルシウムを含む石灰岩もいっぱいある。だから、長い時間をかけてたくさん溶け込む。その地下水をくみあげるから硬度が高いんだ。
のの 硬度って?
先生 カルシウムとマグネシウムが多いほど高くなる尺度だよ。これで硬水、軟水を分けるけど、区切りかたはいろいろある。日本の水道水は、おいしさの面で10~100の間に保つ目標があって、全国の蛇口から水を集めて調べた研究では、多くがこの範囲に入っていた。ヨーロッパの水道水では100~300くらいが多かったって。1000を超えるミネラルウォーターもあるよ。
のの ずいぶん違うんだね。
先生 国内でも地質や水源による違いはあって、関東地方や熊本、沖縄などは高め。関東は川を流れてくみ上げられるまでの間が長く、まわりで使われた水も入ってくる。熊本は阿蘇山のふもとのミネラル豊富な地下水を使うし、沖縄は石灰岩が多くあるからね。もちろん、同じ県でもばらつきはある。雪解けの時期に硬度が下がることもあるそうだよ。
のの 水もいろいろなんだ。
引用元:朝日新聞 2023年02月25日(ののちゃんのDO科学)硬水と軟水は何が違うの?
そう、熊本も沖縄も硬度が高めなんだそうです。
つい先日見に行った沖縄のクレソンが素晴らしかったのも、
湧き水の硬度が関係しているのかな?
ととても気になってしまいました。
クレソンの産地の硬度とpHを比較すると…
名水に選ばれている湧き水は、水質調査結果がネットに公表してあります。
七花ファームのクレソン畑の水源と、先日視察した沖縄クレソンの水源。
そしてクレソンで有名な山梨県の道志村の水源の硬度とpHを下記の表にまとめてみました。
地名/水源(リンク先は引用元) | 硬度(mg/L) | pH |
金峰山湧水群 (熊本) | 46.1 mg/L 軟水 | pH7.6 |
池山水源 (熊本) | 25.5 mg/L 軟水 | pH6,6 |
垣花樋川(かきのはなひーじゃー 沖縄) | 251.7 mg/L 超硬水 | pH7,4 |
道志村 (山梨) | 30 mg/L 軟水 | pH7.8 |
水の硬度よりも、クレソンの産地の特徴としてあらわれているのは、
pHがアルカリに近いところが特徴に見えますね。
硬度はカルシウムイオンとマグネシウムイオンのどちらの値も含んでいるので、
上記の水源のカルシウムイオンとマグネシウムイオンの違いも気になりますね。
比較してみると、
地名/水源 | Mg²⁺ | Ca²⁺ |
金峰山湧水群 | 3.7 | 11.2 |
池山水源 | 1.6 | 7.2 |
垣花樋川(沖縄) | 5.4 | 91.9 |
道志村(山梨) | 1.5 | 9.1 |
となり、カルシウムイオンの含有量が10前後の水がクレソンの好む水なのかなと想像できます。
まとめ
ネット上の公開データとはいえ、クレソンが好きな水の条件を探してみると、
少し見えてきたように思います。
他の文献でもクレソンは弱アルカリ性の水が好きだと書いてありましたが、
それを証明するように、クレソンの産地として有名な沖縄や山梨の水源はpHが弱アルカリ性のpH8程度でした。
また、水の硬度というよりも、カルシウムイオンが多く含まれる水が好きなのかなと感じられる水質結果の比較となりました。
クレソンの栽培に大切な水温・水質・流れのウチ、今日は水質について考えてみたブログでした。