通商白書を読む vol2 供給ショックと需要ショック

お待たせしました?の第2回通商白書を読むです。

前回のまとめ

前回、「通商白書を読むvol.1」の復習から。

新型コロナウイルス感染拡大の影響により、世界は戦後最悪の経済危機に直面。

この新型コロナウイルスの感染拡大による経済危機(コロナショック)の本質は、フェイス・トゥ・フェイスのコミュニケーションの制限。感染拡大を抑制するために多くの国で感染の抑制を目的とした渡航制限や外出制限等が実施されたことに加え、国内においても人や物の交流が制限された。

引用元:通商白書2020 概要 Ⅰ
第I-1-1-13図 コロナショックの概念図

この経済危機をグレート・ロックダウン(大封鎖)と呼んでいる。

ということでした。

今日のテーマは「供給ショックと需要ショック」。

異例づくめのグレート・ロックダウン。どんなところがこれまでと違うかを解説しています。

キーワードは「供給ショック」「需要ショック」「所得・雇用ショック」です。

供給ショック

コロナショックの本質は、フェイス・トゥ・フェイスのコミュニケーションの制限である。感染抑制のためにフェイス・トゥ・フェイスのコミュニケーションに制限が発生し、人や物の移動に制限が生じ、その結果、供給制約が発生している。

サプライチェーンの途絶

供給面については、感染症の拡大を抑止するために人や物の移動・交流を制限することで、労働者が生産活動に従事できず、また、国境を越えた移動が困難になることが見られた。不要不急の経済活動の停止を政府が要請することも見られ、生産活動にも影響が生じた。さらに、輸送面においても検問に要する時間が増加することも見られた。
その中で、世界的にサプライチェーンの途絶が生じた。国際分業により国境を越えるサプライチェーンが形成される中で、一カ国でも生産活動が停止することで、他国において物資を入手することができず、その結果として、生産の停止が他国に波及することとなった。

このサプライチェーン途絶の要因として、

●物の移動制限、

●人の移動の停滞、つまり感染拡大を抑制するために、外出制限や移動の制限、海外との往来の制限が各地で導入された。

このように、国境を越える生産・販売のネットワークの構築は、平時には生産・販売を効率化するものであるが、世界的な経済ショックが発生するような危機時には、国境を越えたサプライチェーンの寸断といった形で脆弱性ともなる。

需要ショック

コロナショックの本質であるフェイス・トゥ・フェイスのコミュニケーションの制約は、需要面にも影響を及ぼしている。

サービス業について

伝統的に、サービス業は生産と消費の同時性が特徴である。製造業においては、物を輸送し、また、在庫を蓄積することにより、異なる場所と異なる時間での財の提供が行われる。その一方、サービス業においては伝統的には生産と消費が同地点で同時に発生する。このため、感染症の拡大に伴い人同士の交流が制限される中で、特にサービス業の需要に大きな影響が現れている。一方で、この同時性を克服するサービスの拡大も見られている。

3つの分類からサービスの需要動向を点検しよう。
第一に、生活必需品の提供である。
→口紅が売れなくなった、チューハイが売れたなど…
第二に、人と同士との交流の制限が需要の縮小をもたらすものである。
→人の移動、旅行、フライト数、レストランの予約数
第一や第二のサービスを代替する形で、対面ではなくオンライン上で交流の行われるサービスが拡大している。
→オンライン上のサービスの拡大は、今後のオンライン、オフラインそれぞれの活動に不可逆的な変化をもたらす可能性もある

雇用・所得ショック

  • 雇用・所得環境も急速な悪化を示している。
  • 先行きの不確実性や失業の増加、所得の低迷は、消費・投資の手控えによる貯蓄性向の上昇をもたらすと予測されている。

コロナショックのメカニズム

社会経済活動の停滞

  • 人・物資の移動の停滞、サプライチェーンの途絶から、
  • 観光や外食といった対面サービスの需要・供給両面の縮小、
  • ロックダウンや外出自粛に伴う経済活動の停止まで、
  • 様々な社会経済活動が停滞する事態に発展していった。

コロナショックの特徴

過去の経済危機

●過去の経済危機:供給ショック 例)災害
需要は存在していても、供給制約が生じる。
→生産設備が破壊され、道路や鉄道などの社会資本が毀損し、生産物の輸送が停止することで被災地域の生産活動が停止した。
例)2011年の東日本大震災においては、社会資本・生産設備が破壊され、輸送網が寸断されることで一時的に生産活動が停止した。
●過去の経済危機:需要ショック 例)金融危機
金融危機においては、金融システムが機能せず流動性が枯渇することにより企業の信用リスクが高まり、資金調達に支障が発生する。金融危機は、民間部門の支出、つまり、家計消費や企業の設備投資の減少を伴う需要ショックとなって現れる。

感染症による経済危機は以上の災害や金融危機による経済危機とは異なるものである。

感染症による経済危機

コロナショックのメカニズムとしては、
【供給面のショック】
人や物の交流の停滞から生じるサプライチェーン寸断や特定セクターの活動停止という供給面のショック、
【需要ショック】
そして、外部性に起因するものや対面サービスの需要、耐久消費財の需要が急速に低迷するという需要ショックの双方に着目をする必要がある。

これらの需給のショックから雇用・所得へのショックへと波及し、さらに、これが世界規模で発生したことに特徴がある

まとめ

「できたとこまで、したとこまで」

ということで、今日はここまでにキャーしとこばい。

また次回も来週にまとめられるといいなー

最後にいつものCMですー

クレソンとねぎをよろしくね\(゜ロ\)(/ロ゜)/

本日も最後までお付き合いくださり、ありがとうございました(人*˘︶˘*).。.:*♡

今日があなたにとって素敵な一日となりますよう心から願っています☆

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